食材図鑑 No.11「かぼちゃ」

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かぼちゃ|ほっこりした甘さを、薬膳の視点から

秋になると、食卓に登場することが増えてくるかぼちゃ。

煮物やスープ、サラダなど、いつもの料理にも使いやすい食材ですよね。

ほっこりとした甘さがおいしいかぼちゃですが、薬膳ではどんな食材として考えられているのでしょう。

今回は、身近な「かぼちゃ」を薬膳の視点から見てみます。

かぼちゃの五性・五味・帰経

かぼちゃ(南瓜)は、

五性:温
五味:甘
帰経:脾・胃

とされています。

「温」は、体を温める性質をもつ食材。

「甘」は、薬膳では不足しているものを補ったり、緊張をゆるめたりする性質があると考えられています。

そして、かぼちゃが入る「脾・胃」は、薬膳では食べたものを受け取り、消化吸収して、体を支えるものへと変えていくことと深く関わります。

薬膳では「補気健脾」

かぼちゃの働きとして、参考にしている『薬膳素材辞典』には**「補気健脾(ほきけんぴ)」**と記載されています。

「補気」は気を補うこと。

「健脾」は脾の働きを健やかにすること。

薬膳では、疲れやすかったり、食欲が落ちていたりするときなどに、かぼちゃのような「甘」の食材を取り入れる考え方があります。

夏の疲れが少し残っているのに、季節はだんだん秋へ。

そんな時期の食卓にも取り入れやすそうですね。

煮物だけじゃない、かぼちゃの食べ方

かぼちゃというと、まず思い浮かぶのは煮物でしょうか。

参考書には、

焼く・蒸す・煮る・揚げる・炒める

と、いろいろな調理法が紹介されています。

甘辛く煮るだけでなく、蒸してサラダにしたり、スープにしたり、薄く切って焼いたり。

そして先日、私はちょっと違う食べ方を試してみました。

かぼちゃとサバ缶を、クミンやコリアンダーなどのスパイスと一緒に炒めてみたんです。

「かぼちゃとサバ?」

と思いましたが、これが意外と合いました。

かぼちゃの甘みにサバの旨みが加わり、黒こしょうがいいアクセントに。

いつもの食材でも、組み合わせを少し変えると新しい一皿になるんですね。

このレシピは、もう少し整えて「ゆるり簡単薬膳レシピ」としてご紹介したいと思っています。

🥕 栄養のことも少しだけ

スーパーでよく見かける西洋かぼちゃには、β-カロテン、ビタミンC、カリウム、食物繊維などが含まれています。文部科学省の食品成分データでは、生の西洋かぼちゃ100gあたり、β-カロテン2,500μg、ビタミンC43mg、カリウム430mg、食物繊維3.5gとなっています。

加熱した場合でも成分がすべてなくなるわけではなく、ゆでた西洋かぼちゃにもβ-カロテンやビタミンC、食物繊維などが含まれています。

薬膳の「温・甘、脾・胃」という見方と、現代栄養学から見たかぼちゃ。

同じ食材を違った方向から眺めてみるのも面白いですね。

食べるときに少し気をつけたいこと

参考にしている『薬膳素材辞典』では、かぼちゃは食べるとガスが出やすくなることがあるため、葱や陳皮などと一緒に用いる方法が紹介されています。

また、体質やそのときの状態によっては、たくさん食べればよいというものでもありません。

薬膳で大切なのは、

「体にいい食材だから食べる」ではなく、今の自分にはどうかな?と考えてみること。

いつものかぼちゃも、そんなふうに眺めてみると、また違った食材に見えてきます。

今日は煮物ではなく、焼いたり炒めたり。

いつものかぼちゃで、ちょっとだけ冒険してみませんか?🌿

参考図書
辰巳洋 主編『改訂新版 薬膳素材辞典―健康に役立つ食薬の知識』源草社

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